2008年06月14日

LIVE AT THE HOUSE OF TRIBES/Wynton Marsalis






鈍い鉄の音。
だから、鈍鉄(ニブテツ)。

ウイントン放つ渾身のラッパの音色は、
まさに“ニブテツ”という言葉が相応しい。

分厚い鉄をグッと千切るような音。

煌びやかというよrは、
むしろ、その反対のトランペットの音色。

深いつや消しの魅力。
力強いつや消しラッパによる渾身の音撃。

金属の厚みを感じさせる音色。
奥底からにじみでる「いぶし銀」な風合い。

このような“ニブテツ”色の音で、
単純な一音でも、
メリハリをつけてグッと重く吹くウイントン。

ウイントンのトランペットも魅力的だが、
このライブ演奏はノリも抜群。

演奏から感じられる熱気、パワーは
原始的で野蛮なパワーすら感じる。

野蛮なパワーと、それを完璧に統御する
ウイントンの知性と、テクニック、音楽ヂカラ。

これは、そうとうにパワフルかつエネルギッシュなライブだ。
それは、観客の拍手や掛け声が証明している。

いたるところで、放たれる歓声。

いや、歓声というよりも、
本能的に放たれる動物の叫びにも通ずる、衝動と生々しさを感じる。

ライブハウスは、ものすごい熱気だったに違いない。

この熱演を生で接していたら、
私だったら酸欠になっていたかもしれない。

その発言や思想などで、様々な物議をかもしているウイントン。

しかし、言葉や思想云々抜きで、
トランペットと真剣に向かい合えば、
こんなに強い音を放つジャズマンなんだということを、まざまざと見せつける。

さらに、「まだまだ俺はこんなもんじゃないんだよ」とばかりに、
8分の力にセーブして吹いているような余裕すら感じさせるところが、ニクらしいぜ、ウイントン。

スタイル云々は抜きにして、
音の力強さと勢い一発で聴くべきアルバムが、
『スタンダード・ライヴ』(邦題)なのだ。









●アルバムタイトル
LIVE AT THE HOUSE OF TRIBES

●レーベル
Bluw Note

●リーダー
Wynton Marsalis

●収録曲
Green Chimneys
Just Friends
You Don't Know What Love Is
Donna Lee
What Is This Thing Called Love?
Second Line

●パーソネル
Wynton Marsalis (tp)
Wessell "Warmdaddy" Anderson (as)
Eric Lewis (p)
Kengo Nakamura (b)
Joe Farnsworth (ds)
Orlando Q.Rodriguez (per) #1,2,5,6
Robert Rucker (tambourine) #6

●録音日
2002/12/15




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posted by 雲 at 16:58| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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